ロイヤルワラントとは?「英国王室御用達」の意味と仕組み

まず、「ロイヤルワラント(Royal Warrant)」とは何か、ざっくり説明しておきます。直訳すると「王室の証明書・保証」という意味で、英国王室に対して商品やサービスを提供することを認められたブランドに授けられる称号です。
ロイヤルワラントの歴史は1155年、ヘンリー2世の時代にまで遡り、1840年にはロイヤルワラントホルダーズ協会が発足していますと言われています。つまり、この制度は近代の話ではなく、何百年も続く英国の文化的な伝統のひとつなんですね。
5年ごとに審査される「厳しさ」が品質の証
ロイヤルワラントで重要なのは、一度認定されたらそれで終わりではない点です。一度認定されれば永続するものではなく、5年ごとに再審査されるため、その結果次第ではロイヤルワラントを失う可能性もあるという厳しい制度になっていますと言われています。
英国王室に5年以上にわたり定期的に製品を納品し続け、品質や価格などの厳しい審査が行われた結果、王族の3人のうち1人以上に認められてはじめて与えられる称号と言われています。長く認定を保持しているブランドほど、それだけ品質を維持し続けているという証拠になります。
認定されると「ロイヤルアームス(紋章)」を掲げられる
ロイヤルワラントを授与されたブランドは、「ロイヤルアームス(王家の紋章)」を製品や店舗に掲げることが許されます。財布の内側に刻印されているのを見たことがある方もいるかもしれません。紋章を3つ獲得し続けるスーパーブランドから、1つの紋章を得たばかりというブランドまで幅広く存在し、その数は800以上の企業と個人に上ると言われています。
ロイヤルワラント一覧|財布・革小物ブランド4選

ここからが本題です。数あるロイヤルワラント認定ブランドの中から、財布や革小物を展開しているブランドに絞って紹介します。
引用元:https://simple-wallet.net/brand/made-in-uk-brand-wallet/
エッティンガー(ETTINGER)|財布ブランドとして唯一の認定
1934年創業、イギリス・ロンドン発の高級革製品ブランドで、1996年にチャールズ皇太子より英国王室御用達(ロイヤルワラント)を授与されており、ホワイトハウスコックス・グレンロイヤルと共に英国御三家のひとつとして知られていますと言われています。
財布ブランドの中でロイヤルワラントを保有しているのは、このエッティンガーだけと言われています。製品はすべて英国の伝統的な皮革産地であるウォルソールの自社工場で熟練職人による製造工程が守られており、小規模ながら量産ブランドにはないディテールや質感が魅力とのこと。財布の価格帯は3〜6万円前後が目安。ビジネスシーンでさりげなく格を上げたい方に向いています。
代表的な「ロイヤルコレクション」シリーズは、王室の公式カラー・ロイヤルパープルを内側に採用しており、20ポンド紙幣に使われているこの色は、王室から特別に許可を得て2007年に誕生したモデルと言われています。
向いている人:品質・デザイン・ブランド価値のすべてで妥協したくない本物志向の方
スマイソン(Smythson)|130年以上の歴史を持つ老舗
スマイソンは創業130年の歴史を誇る老舗のラグジュアリーレザーグッズ・ステーショナリーブランドで、もともとは銀時計をメインに取り扱うギフトショップとして1887年に創業し、その後ハンドバッグや財布などのレザーグッズを展開していきましたと言われています。
1964年にエリザベス女王、1980年にチャールズ皇太子、2002年にエディンバラ公と3つのロイヤルワラント認定を受け、エリザベス王太后からも認定された過去もあり、4つのロイヤルワラントを得た世界8社のうちの1社と言われています。複数の紋章を持つという点で、その格の高さは別格です。
財布はシンプルで洗練されたデザインが多く、カラーも豊富。価格帯は4〜8万円前後が目安で、プレゼント用途としても根強い人気があります。
向いている人:ステーショナリーとのセット使いも楽しみたい、上品さ重視の方
バーバリー(Burberry)|トレンチコートで有名な英国を代表するブランド
バーバリーは1856年にトーマス・バーバリーによって創立されたイギリスを代表するブランドで、1919年にジョージ5世から初のロイヤルワラント認定を受け、1995年にエリザベス女王、1989年にはチャールズ皇太子と、3名から称号が与えられていますと言われています。
財布はブランドのアイコンであるバーバリーチェックをあしらったものが代表的で、格式高いイメージがありますが、薄型で収納力が多いなど、現代人の生活にマッチした機能性の高さも人気の理由のひとつと言われています。価格帯は3〜6万円前後が目安。知名度が高いぶん、プレゼントとしても選ばれやすいブランドです。
向いている人:ブランドの存在感と機能性を両立したい方、プレゼント用途
ダックス(DAKS)|3つの紋章を保有した格式あるブランド
ダックスは700以上のブランドの中で、過去エジンバラ公を含めると3つ全てのロイヤルワラントを保有していた数少ないブランドで、DAKSハウスチェックというチェック柄がブランドのアイデンティティの一部となっていますと言われています。
財布・革小物の展開もあり、英国らしいクラシックなデザインが特徴。日本でも百貨店を中心に取り扱いがあり、比較的入手しやすいブランドです。価格帯は2〜4万円前後が目安で、英国ブランドの入門としても選びやすい一本と言えるでしょう。
向いている人:英国の格式を感じながら、比較的手が届きやすい価格帯で選びたい方
ロイヤルワラントと「英国御三家」の関係
財布ブランドを調べていると、「英国御三家」という言葉に出会うことがあります。これは英国の革財布ブランドの中でも特に評価が高い、エッティンガー・ホワイトハウスコックス・グレンロイヤルの3ブランドを指す通称です。
英国御三家は英国王室との結びつきも深く、エッティンガーは御三家の中で唯一ロイヤルワラントを有していますと言われています。残りの2ブランド(ホワイトハウスコックス・グレンロイヤル)は現時点でロイヤルワラントを保有していませんが、品質の評価は極めて高く、革好きの間では三者を横並びで語られることが多いです。
「御三家」共通の素材「ブライドルレザー」とは
3ブランドに共通しているのが、「ブライドルレザー」の使用です。ブライドルレザーとは、牛革にタンニンなめしを行い、蜜ロウ・タロウ・植物性油などのワックスをアイロンや手などで革の表面に塗り込んで作られた革で、昔からある技法ですが、非常に手間がかかるため効率化を目指す現在のブランド工場ではほとんど使われていない技法と言われています。
手に入れた当初は表面に「ブルーム(白い粉状のロウ)」が浮いていることがありますが、これはブライドルレザーの証。使い込むほどに艶が出て、独自の表情に育っていきます。
ロイヤルワラントブランドの財布の選び方

「どのブランドがいいか、なんとなくわかってきた。でも具体的にどう選べば?」という方に向けて、目的別の選び方を整理しておきます。
予算別の目安
| 予算 | 向いているブランド |
| 2〜4万円前後 | ダックス |
| 3〜6万円前後 | バーバリー・エッティンガー |
| 4〜8万円前後 | スマイソン |
※価格は時期・モデルにより変動します。購入前に公式サイトでご確認ください。
用途別の選び方
ビジネスシーンでスーツに合わせるなら、シンプルなデザインのエッティンガーやバーバリーが馴染みやすいです。プレゼントとして贈るなら、知名度と存在感のバランスからバーバリーやスマイソンが喜ばれやすいと言われています。「本物志向の革好きに贈りたい」という場合は、エッティンガーのロイヤルコレクションのような、知る人ぞ知る一本が刺さることも多いですよ。
ロイヤルワラントブランドをまとめ比較|結局どれを選ぶ?

最後に、財布を選ぶ際の判断材料として、4ブランドを一覧にまとめます。
| ブランド | 創業年 | ロイヤルワラント | 価格帯目安 | こんな方に |
| エッティンガー | 1934年 | チャールズ国王より認定 | 3〜6万円前後 | 本物志向・ビジネス用途 |
| スマイソン | 1887年 | 複数の王族から認定 | 4〜8万円前後 | 上品さ・プレゼント用途 |
| バーバリー | 1856年 | 3名から認定 | 3〜6万円前後 | 知名度・プレゼント用途 |
| ダックス | 不明・要確認 | 複数保有歴あり | 2〜4万円前後 | 英国ブランド入門 |
※各ブランドの最新のロイヤルワラント認定状況は、エリザベス女王からチャールズ国王への代替わりで変化している可能性があります。最新情報は「The Royal Warrant Holders Association」公式サイトでご確認ください。
「ロイヤルワラント」という言葉は、ただのブランドの箔付けではありません。5年ごとの厳しい再審査をくぐり続けた、品質への真剣な向き合い方の証です。財布選びに迷ったとき、この視点を持っておくと、長く付き合えるものを選ぶ助けになるはずです。
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